住宅ローンの判断は「金利の高低」「金利のタイプ」「返済方法」の3つのポイントから判断するのがおすすめです。
小さな金利差が大きな差額になる住宅ローン
わずかな金利の差が大きな差額になるのが、住宅ローンの特徴。1%違うだけでも総返済額には百万円単位の差になります。また、表面金利は同じでも、金利に保険料などが含まれているかどうかの違いもありますので、金融機関にしっかりと内容を確認しましょう。
(例) 借入金1,000万円、返済期間25年の場合の返済金額
年利 | 毎月返済額 | 総返済額 |
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2% | 4万2,385円 | 1,271万5,500円 |
3% | 4万7,421円 | 1,422万6,300円 |
4% | 5万2,783円 | 1,583万4,900円 |
金利のタイプを理解し、あなたにピッタリのものを
固定金利と変動金利の違い
住宅ローンの金利タイプは、大きく2つに分けられ「固定金利型」と「変動金利型」があります。ローン契約をする際、どちらのタイプを選択するかで将来的な損得にも大きく関わります。それぞれのメリット・デメリットを把握した上で、慎重に判断しましょう。
「固定金利型」の場合
借入時に取り決めた金利が返済完了まで変わらないため、安定した返済計画を立てることができます。(代表的なもので最長35年間金利固定のフラット35などがあります。)そのため、借入時の金利水準の高低を見極めることが大切です。
メリット | 将来的な金利と返済総額が分かるので、返済計画を立てやすい。 |
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金利水準が低い時に借りれば得。 | |
デメリット | 金利水準が変動金利よりも高めに設定されている。 |
金利水準が高い時に借りてしまうとずっと高い利息を払い続ける。 |
「変動金利型」の場合
返済途中であっても、経済情勢などによって金利が変わりますので、ある程度の余裕を持った資金計画が大切です。また、返済完了まで考えた際、借りる時期に伴う損得はあまりシビアでないことが特徴です。
メリット | 金利水準が「固定金利」と比べて低めに設定されている。 |
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金利水準が高い時期に借りても将来下がる可能性がある。 | |
デメリット | 返済額や支払利息が確定しない。 |
金利が低い時に多く借りてしまうと、金利が上がった際に返済負担が重くなる。 |
2つの金利タイプは更に細かく分類されます。どのタイプが有利かは、金融情勢や返済期間(短期・長期)など、あなたの条件によって異なります。今の金利水準が高く、将来下がる可能性があると考えるなら「変動金利型」を、逆にいまが最低水準にあると考えるなら「固定金利(長期間固定)」を選びましょう。
返済方法でローン負担は軽くなる
住宅ローンの返済方法には、大きく分けて「元利均等返済」と「元金均等返済」があります。それぞれの特徴を理解しましょう。
元利均等返済
毎回一定金額を返済していく方法です。ローンの返済額の中には、元金と利息が含まれています(元利)が、元利均等返済ではその合計額が一定(均等)になるように設定されています。
メリット | 金利が変わらない限り返済額が一定なので、返済計画が立てやすく家計が安定しやすい。 |
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返済当初の負担が抑えられる。 | |
デメリット | 返済金額・期間が同じなら元金均等返済より利息が多い。 |
元金均等返済
毎回返済する元金の額が均等。毎回一定の元金に加え、その時々に残っているローン残高に対する利息を返済するため、返済当初の返済額は多くなりますが、返済が進めば負担が軽くなります。
メリット | 借入金残高が早く減るため、返済総額が少なくなる。 |
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デメリット | 返済当初の負担が大きい。 |
「元利均等返済」と「元金均等返済」のどちらが合っているかは、家計支出や、将来も含めた収入・支出の状況など、各ご家庭によって異なります。どちらにしても、特徴を十分に理解した上で慎重に判断することが大切です。
ただし、多くの金融機関が元利均等返済が主であり、元金均等返済がないケースも多いので事前に確認ください。