住宅を購入する際は新築で、とお考えの方が多いかもしれませんが、既存(中古)住宅やリノベーション住宅を購入する方も増えてきました。最近では既存(中古)住宅の流通も活発になっています。そこで、既存(中古)住宅購入のポイントについてお伝えします。
中古住宅・リノベーション済物件購入のポイント
新築に比べてコストを抑えられる
土地の価格は利便性や周辺環境などで決まりますので、新築・既存(中古)ともほぼ同じ。希望のエリアで探しやすく、新築よりも購入しやすい価格帯です。同じ価格の場合でも広さを求めるのであれば既存(中古)住宅という選択肢も良いかも。また、最近では既存(中古)住宅の供給数が増えており、8/7現在、富山県内でアットホームで掲載されている物件は、新築315件、既存(中古)住宅682件と、倍程の差があるようです。
立地選び
新築不動産住宅の場合、新しく開発された分譲地が多いので、公園や街並みなどが整備されたきれいな物件が多くみられます。また、同時期に入居するため、年齢の近い家族が多く、新しいコミュニティを築くので仲良くなりやすいですが、町内会の決まり事など一から作らなくてはいけないところもあります。
一方、既存(中古)住宅の場合は、既に成熟した住環境であるため、コミュニティが発達していることが多いです。ご近所付き合いなど心配になる部分もありますが、地域の維持管理や行事などが決められていることが多く、安心な部分も多いです。
でもやっぱり古いから心配・・・
既存(中古)住宅は新築と異なり、既に劣化が始まっており、物件により築年数・劣化の進み具合・維持管理状況が異なります。外壁のひび割れや雨漏りなど、心配な部分もあります。また、少子高齢化が進み空家が増える一方、わからない・古いなどのイメージが強い既存住宅の流通量は横ばいのまま。
そこで、宅地建物取引業法(宅建業法)では、消費者が安心して既存(中古)住宅を購入できるよう、2018年4月から既存(中古)住宅取引の際に建物状況調査(インスペクション)の説明が義務化されることになりました。
- 媒介契約締結時、宅建業者がインスペクション業者のあっせんの可否を示し、媒介依頼者の意向に応じてあっせん
→インスペクションを知らなかった消費者のサービス利用促進が期待されます。- 重要事項説明時、宅建業者がインスペクション結果を買主に対して説明
→建物の質を踏まえた購入判断や交渉が可能になります。また、建物状況調査(インスペクション)の結果を活用し、既存住宅売買瑕疵保険の加入促進が見込まれます。- 売買契約締結時、基礎、外壁等の現況を売主・買主が相互に確認し、その内容を宅建業者から売主・買主に書面で交付
→建物の瑕疵をめぐった物件引渡し後トラブルを防止が見込まれます。
※ 建物状況調査(インスペクション)- 建物の基礎、外壁等に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化事象・不具合事象の状況を目視、計測等により調査するもの。
※ 既存住宅売買瑕疵保険- 既存住宅に瑕疵があった場合に修補費用等を保証する保険。
引用:国土交通省「宅地建物取引業法の改正について(改正宅建業法に関するQ&Aを改定しました)」
そのほかにも、安心R住宅など、既存(中古)住宅を取引しやすい環境が整いつつあります。
まとめ
古い・汚い・よくわからないイメージが強かった既存(中古)住宅ですが、広さや価格の面では新築住宅よりもメリットがあるかも。最近ではおしゃれなリノベーション住宅を取扱う業者も増えていて、リフォームせずにすぐに住みはじめることができるのも魅力です。通いたい小中学校区がある場合など、ぜひ選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。