住宅や土地を売却する際、パートナーとなる不動産会社・業者選びは非常に重要なポイントになります。不動産の売却には高い専門性が求められるため、会社、担当者によって知識・対応にも違いがあるのが事実です。今回は大切な不動産の売却が失敗しないよう、会社・業者選びの際に見極めるポイントを5つご紹介します。
この記事は富山県・石川県で不動産売買・仲介業を行うオスカー不動産が記事を執筆しております。
まずはじめに、不動産の売却には専門的な知識が必要になるとお話ししましたが、不動産会社が担う役割を箇条書きにしてみました。
- 不動産査定・売却価格の提示:物件、周辺環境の調査を行い売却価格
- 売却活動:チラシ封入やHPへの掲載を通じて購入希望者を集客
- 購入希望者の案内・交渉:購入希望者の物件内覧や資金計画の提案など契約締結
- 売買契約の締結:契約書、重要事項説明の作成と説明
- 物件の引渡しまでの準備:登記など引渡しまでに必要な手続きの手配
これら不動産売却に関わる全てのことをリードするのが不動産会社の役割になります。そのためには、税金や相続に関する知識など、家や土地のこと以外の幅広い知識が求められます。繰り返しにはなりますが、このような観点からパートナー選びが非常に重要なのです。そのうえで、会社選びの際は次の5つのポイントに注目するようにしましょう。
- 大手会社と地元会社の特長を確認する
- 会社の業務歴や過去の業務状況を確認する
- 担当者の不動産に関する知識、人柄を確認する
- 簡易査定(机上査定)の対応を確認する
- 査定結果の根拠を聞く
ここからはそれぞれのポイントについて順にご説明していきます。
① 大手会社と地元会社の特長を確認する
まずは大手不動産会社と地元密着の不動産会社、それぞれの特長を確認しておきましょう。物件の特性によって依頼に適した不動産会社が異なることもあります。次の表におおまかな特長をそれぞれまとめてみました。
特長 | 依頼に適した物件 | |
大手 | ・ネームバリューによる信頼感 ・複数の地域展開による宣伝力 ・充実したサービス |
・同じ地区に売却物件が多い物件 ・築年数が古い物件 |
地元密着 | ・地元の情報に精通 ・地元の顧客を抱えている |
・広域からの集客が望めないローカルな物件 |
大手不動産会社は宣伝力が強く購入希望者を多く集客できるため、同じ地区に売却物件が多い場合は依頼に適していると言えます。また、不動産を売却しやすくなるサービスやアドバイスをしてくれることもあるため、築年数が古い物件などはそれらが不動産を上手に売却する手助けになったりすることもあります。
対して地元に密着した不動産会社は、地元の情報に精通しており、地域に多くの顧客を抱えていることがあるため、広域からの集客が望めないローカルな物件などを依頼するのに適しています。
ただし、何より大切なのは売主の事情を考慮したうえで最適な販売活動を行なってくれる会社であるかどうかです。どのような物件であっても、相談先の会社の提案内容をよく聞いて判断するよう心がけましょう。
② 会社の業務歴や過去の業務状況を確認する
免許番号
まず、不動産業者の免許番号を調べてみましょう。免許番号は、会社のホームページなどで確認することができます。免許番号が分かれば、次に注目するのは()内の数字です。当社の免許番号は国土交通大臣免許(4)第6895号となりますが、()内の数字は免許の更新回数にあたります。免許は5年ごとに更新されるので、当社は不動産業を始めてから16年以上ということになります。数字が小さければ開業してから日が浅く、大きくなるほど歴史があることが確認できます。
ネガティブ情報等検索システム
「国土交通省ネガティブ情報等検索システム」とは、不動産業者が過去に行政処分を受けていないかを確認できるサイトです。社名や期間などで検索でき、行政処分の内容や処分の種類を確認することができます。この情報で不動産業者の良し悪し全てを判断することはできませんが、比較する1つの材料として必ず確認しておきましょう。
不動産会社の確認ができたら、次は実際に不動産売却に対応する営業担当者の確認も行いましょう。ここからは信頼できる営業担当者を判断するためのポイントを説明していきます。
③ 担当者の不動産に関する知識、人柄を確認する
不動産に関する知識や営業・交渉力
まずは営業担当者の知識や営業力を確認しましょう。これには、相談の際にこれまでの契約実績、精通しているエリア、どのような活動を行い売却を進めていくか、など質問してみましょう。売却仲介経験が豊富なほど知識や営業力に長けていると言えます。また、不動産売却に関係する税金や法律にどのようなものがあるのか質問してみるのもよいでしょう。不動産売却に慣れている営業担当者なら詳しく答えてくれるはずです。この他、宅地建物取引士の資格を持っているかどうかも確認してみてください。
質問リスト | |
① | これまでの契約実績、精通しているエリア、どのような活動を行い売却を進めていくか |
② | 不動産売却に関係する税金や法律にどのようなものがあるのか |
③ | 宅地建物取引士の資格を持っているかどうか |
相性や人間性、人柄
次に、相性や人柄についても見ておきましょう。知識や営業力が重要なのは当然ですが、営業担当者とは短くても3カ月、長ければ年単位の付き合いになりますので、相談した際の話しやすさ、大事な決断や不安に対して親身に答えてくれるかなど対応に好感が持てるかどうかも重要なポイントといえます。
④ 簡易査定(机上査定)の対応を確認する
簡易査定(机上査定)では営業担当者の仕事の速さ、正確性、対応の丁寧さを確認します。これらは営業の基本といえますので、疎かになっているとその担当者を信頼することはできません。それぞれを判断する目安についてまとめてみました。
項目 | 判断目安 |
① 仕事の速さ | 依頼から1~2営業日以内に査定の結果が来ないと遅いと判断しましょう。 |
② 正確性 | 査定結果の根拠を質問して、納得できる回答かどうかで判断しましょう。 |
③ 対応の丁寧さ | 電話やメールでのやりとりなどで、十分な気遣い・配慮がされているか確認しましょう。 |
仕事の速さとしては依頼から1~2営業日以内に査定の結果が来ないと遅いといえます。また、対応が丁寧であるかは電話やメールでのやりとりの際、口調、文章などに十分な気遣いや配慮が行われているか確認しましょう。なお、正確性については査定結果の根拠を聞くことで判断しますが、次のポイントの項目にもなりますので後ほどより詳しく説明いたします。
もう一つ簡易査定時の対応を確認する理由として、購入検討者への対応にもつながる点を挙げておきます。不動産は非常に高額な買い物であるため、購入検討者も慎重にものごとを判断します。そのため、営業担当者の対応は非常に重要で、信頼できない営業担当者から購入したいとは思いません。だからこそ、基本中の基本である、仕事の速さ、正確性、対応の丁寧さを持ち合わせていることが大切になるのです。
⑤ 査定結果の根拠を聞く
簡易査定時も含めて、査定結果を聞いた際は必ずその根拠を質問してみてください。正確に査定を行うためには、周辺の取引事例や相場などの知識が不可欠です。「なぜこの査定価格になったのか」その過程をキチンと説明できる営業担当者は信頼できると判断してもよいでしょう。
また、営業担当者の中には根拠なく高額な査定額を提示する人もいます。売主側の「高く売りたい」という気持ちにつけこみ意図的に高い価格を提示し、売主から媒介契約を勝ち取るためです。このような営業担当者に売却を依頼してしまうと、相場よりも高い価格で不動産を売り出すためなかなか売れず、売り出してからしばらくした後、「売れないので値下げしましょう」と値下げの提案を受けることになります。このようなことを防ぐためにも、査定価格の根拠を聞いて担当者が納得感のある説明をしているか確認しましょう。
まとめ
ここまで優良な業者を見極める5つのポイントをご紹介してきました。いかがでしたでしょうか?最後にもう一度5つのポイントをおさらいしておきます。
- 大手会社と地元会社の特徴を確認する
- 会社の業務歴や過去の業務状況を確認する
- 担当者の対応を確認する
- 簡易査定(机上査定)の対応を確認する
- 査定結果の根拠を聞く
ご自身の大切な財産を託す訳ですから、不動産会社選びは慎重になることが必要です。失敗しない不動産売却のために、以上を参考に本当に納得できる会社に出会えることを願っています。
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